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2021.11.30開催『コウノトリ育む農法 保田ぼかしを利用した有機稲作』西村いつき先生

更新日:2021年12月24日



西村先生は兵庫県北部の「コウノトリ育む農法」を確立し、精力的に兵庫県下の環境創造型農業を主導しています。

今回は、この「コウノトリ育む農法」の、”保田ぼかし”を使用した農法について教えていただきました。


コウノトリ育む農法の要件

コウノトリ育む農法とは、「おいしい農産物と多様な生きものを育み、コウノトリも住める豊かな文化、地域、環境づくりを目指すための農法」(兵庫県HPより)で、安全な農産物と生きものを同時に育むことを目的としています。

昭和46年にコウノトリが絶滅した原因の一つは、農薬や化学肥料の使用、また水田の乾田化によりコウノトリの餌となる生き物達(カエルやバッタ、ドジョウなど)が少なくなったことが挙げられています。その為、これらの生き物たちが生息しやすい環境を作り、コウノトリが暮らしやすい農法、同時に、人と自然が共生できる農法を積極的に推進しています。


具体的には、

環境への配慮:化学農薬の削減

①栽培期間中農薬を使用しないタイプ

②農薬を減らすタイプ

ネオニコチノイド系薬剤は使用しない。

ただし、「有機農産物の日本農林規格」で使用が認められている農薬は使用可とする。

水管理:冬季湛水(12月~3月に田んぼに水を入れておく)、

早期湛水(田植え30日前に田んぼに水を入れる)、

深水管理、中干し延期


などなどの要件が決められています。詳しくは兵庫県HP




保田ぼかしを利用した有機稲作

農薬や化学肥料を使用せずに稲作をするために、コウノトリ育む農法の技術体系を前提に、西村先生は「保田ぼかし」を組み合わせる農法を提唱しています。

冬季湛水の目的は稲わらを腐熟させること。水を張ることで微生物やイトミミズが発生し稲 

わらが分解されやすくなります。また、イトミミズは田んぼの表面をトロトロ層にしてくれ、トロトロ層は雑草の種を地中深くに沈めてくれる効果があります。

保田ぼかしを利用するメリットは、①経費がかからないこと、②微生物の餌、元肥、抑草資材を兼ねている。というところにあります。

保田ぼかしは春に田んぼに施肥して耕耘するだけでなく、田植えと同時に(または直後に)散布することで、微生物等の力によって水を濁らせ、抑草効果を高めます。




田んぼの水管理が大切

無農薬栽培ではいかに抑草できるかがポイントになります。田植え後は稲の成長に合わせ徐々に水位を上げ、15cm以上の水深を維持します(ヒエ対策)。また、水温を上げ、浮草を発生させ、光を遮断してコナギの生育を抑える工夫も大切です。





今回教えていただいた農法では慣行農法に比べ、するべきことが多くあります。しかし、理論を正確に理解し経験を積むことで、自分の圃場に合ったやり方を探る面白さや、本当の意味での豊かなお米を育てる希望を見い出せるのではないかと感じました。

西村先生は、「きちっとポイントを押さえれば、農薬や化学肥料を使わないお米作りをすることができる。」「この取り組みを兵庫県全体に広げていきたい。」とおっしゃっていました。


質問コーナーでは、「冬季に水を入れることができない圃場はどうすべきか」「ジャンボタニシがいる圃場ではどうするべきか」「なぜ有機稲作が広がらないのか」などたくさんの質問が寄せられ、西村先生は一つ一つ丁寧にお答えくださいました。


宍粟市でも、官民が一体となって、一歩一歩有機稲作の輪が広がることを期待しています!



2021年 11月30日に開催した、宍粟有機農業講座特別編の収録動画販売中。

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