2021年6月29日、宍粟有機農業講座を開催しました。
講師には、毎回ご教授いただいている保田茂先生と、今回初めて西村いつき先生にお越しいただきました。
保田 茂 先生
NPO法人 兵庫農漁村社会研究所 理事長、神戸大学名誉教授。
有機農業研究の第一人者。現在は地域農業の活性化等に関する研究と活動に従事。
兵庫県内各地で有機農業教室やご飯塾を実施し有機農業や食育推進を精力的に実施。
西村 いつき 先生
兵庫県農政環境部 環境農業参事、兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科 客員 准教授。
兵庫県養父市の「おおや高原有機野菜部会」を天皇杯受賞に導き、「コウノトリ育む農法」の確立・普及に貢献。2019年から「兵庫県 環境創造型農業推進計画 第2期計画」を全県に推進するため啓発活動に力を入れている。
保田茂先生のテーマ
「土と野菜と人の関係 ~健康な暮らしの基本」
■天地有機の考えに則った土づくり
有機農業とは大自然の法則に従い、植物が生き生きと育つ山の腐葉土を理想とする土づくりをすすめること。いい土を作ると元気な根になり、野菜も元気に育つ。
農業で作るのは「土」、野菜は「育てる」もの!
■いい土を作るために
良い土とは「物理的条件・化学的条件・生物的条件」の3条件が揃うこと。
腐葉土のような土を作る為に「完熟牛糞たい肥・保田ぼかし・野草(草マルチ)」の3つの植物性有機物が必要。
生もの(未発酵有機物)は土中に入れない!
■野菜を食べる意味
人間は28種類の元素から成っている。そしてその内の18種類を野菜と豆から摂っている。
質のいい野菜を食べるためには良い土を作ること。
健康の源=土作り!
この様な内容のお話をしていただきました。保田先生は毎回、初めて参加する方にも分かりやすくお話されます。また、常連の方々にとっては改めて農業の大切さを心に刻む内容となったと思います。
西村いつき先生のテーマ
「保田ぼかしを利用した有機農業の技術 ~保田ぼかしの使い方と果菜類の管理~」
■化学肥料・有機質肥料・保田ぼかし適正量の3つの経営費比較
保田ぼかしを使用する方法だと原料費を抑えることができる。
■保田ぼかしの病害抑止力
■小豆栽培のポイント
■保田ぼかしを利用した黒大豆
ポリフェノール含量が向上する。
■大豆栽培のポイント
■ニンジン栽培のポイント
■草マルチの注意点
などなど、盛りだくさんな内容でした!写真やイラストが多くとても分かりやすかったです。小豆・ニンジンの播種、大豆の定植については講義で勉強した後、午後から畑で実際にやってみたのでとても理解が深まりました。
今回は30名を超える多くの皆さんにお越しいただきました。初めての方もベテランの方も、とても熱心に受講されていたのが印象的でした。
有機農業は、知れば知るほど面白いですね!
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